水槽の水が減る・・・蒸散する水の補充方法いろいろ
気がつけば、かなりの水が減っていることに気づき、慌てて水を補充することがしばしばあります。
毎日見ているものの、じわじわとしかし確実に水面が下がっていくことに、以外と気がつかないものです。
気が付いていても「まだまだいいだろう」などと余裕を構えてしまい、結局水がかなり減るまで水槽を放置してしまい、流石にこのままでは問題が起きそうだと感じてから水を補充することは、皆さん経験はないでしょうか。
また、気温や湿度で水面からの蒸散量は変わります。長期間家を留守にする場合は、水の量がどれほど減るのか読めなくなって不安になる事もあるかと思います。
このようなことに備えて、あらかじめ水槽に工夫をすることで、水の蒸散に伴うトラブルを未然に防ぐ方法を検討していきましょう。
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水槽の水が無くなっていく要因
季節や部屋の状況
春夏秋冬、季節の移り変わりに影響されるのは、水槽の水も例外ではありません。
夏、多くの水槽をお持ちの方は、水温の冷却に蒸散熱を使用していると思います。水面に風を送ることで、意図的に水を蒸散させ、水が蒸散するときに奪われる熱により水槽の水の温度は下がって行きます。実際に、ファンにより風を水面に送ってみると冷却効果は大きく、水温計ではっきりと効果を確認することができます。この蒸散熱を使って冷やす効果は、人も汗として使用しているものなので、想像に難くないと思います。
冬、水温は、ヒーターによって加温されているため、比較的気温が低温であっても、蒸散しやすい環境が整っています。また、空気中の湿度が低い事もあり、場合によっては、夏よりも水が減っていることもあります。これらは、冬、人がいるお部屋には有利な点があり、湿度を高めに保ってくれるお陰で、体調を崩す事が少なくなることが期待できます。春、秋は、夏や冬ほどではないですが、それでもやはり水の蒸散は止める事が出来ませんので、徐々に空気中に蒸散されていきます。
メンテナンスでも少しずつ減っていく。
水槽の油膜を取り除いたり、ガラス面に付着した苔をメラミンスポンジで取り除いたりしたときにも減っていきます。というのも、油膜のみを取り除くことは大変難しく、多くの場合、水と一緒に水槽から除去されます。
またメラミンスポンジで、苔を取り除こうとしたとき水の中に入れたスポンジには当然水槽の水が入り込みます。さらには、水槽に取り付けられているフィルタの交換や掃除によっても水槽から水が無くなってしまう事になります。
水槽の水は、メンテナンスの中でも失われていくことから、常に気を配らなくてはならない存在です。
水は減るもの。では、水の補充方法には、何があるのか。
このように水は、放っておくとどんどんと水槽の中から出て行ってしまう事がお分かり頂けたかと思います。
さて、たくさんの要因で無くなっていく水、ではその水を足していく方法はどのようなものがあるのでしょうか。検討した結果をご覧いただければと思います。
普段使いは、これ?バケツやペットボトルなど、空の容器から水槽に注水
最もメジャー(?)な方法でしょうか。必要な分だけ、水を容器に入れ、塩素を除去したのち水槽に水を入れる方法です。すでに説明すら不要な気もしています。
私自身、大量に水(1/4以上)を水槽に入れる場合は、この方法を取っています。小さな水槽とはいえ、数リットルは水槽の中に入る為、一度に取り扱える水は、やはり2、3リットルは欲しいところです。
この方法は、事前に水槽の水温と容器に入った新しい水の温度を合わせておくか、注水するスピードをゆっくりして、水温の変化が発生しないように気をつける必要があります。水槽内の生物に温度変化によるショックを与えないよう注意を払いましょう。
ポンプを使用した注水
比較的大規模な数十リットル、1数十リットルと言った比較的大きい水槽を設置されている方に、重宝されます。新しい水をタンクに入れておき、組み上げポンプを使用して水槽に汲みあげる方法です。
簡単にいうと、灯油などを汲みあげるときに使用されるポンプの水槽用と言ったところです。管に取り付けられているポンプと人力により押すか、電動ポンプが搭載されているならば、電源をONすることにより水を注水します。
電動タイプでは、ONされている限り、水面の高低差は関係無く、一定量を汲みあげることが可能です。人力によるのは、電動と違い手によって水を汲みあげる必要があります。
しかし、常にポンプを押す必要はなく、注水する側とされる側の水面の高低差をつけることができれば、自動的に水を汲み上げることができます。比較的短時間に大量の水を取り上げ使える為、水温は十分水槽の水温と合わせておく必要があります。
長期の旅行にもオススメ。自動給水機による注水。
長期の旅行に出発される方は、大変重宝すると思います。
ニッソー 自動給水器水足しくんに代表されるような自動給水機です。原理は、サイホン効果を活用しています。
あらかじめ水面に容器の口をつけておき、水槽の水を押す大気圧と水槽に入ろうとする容器の水を拮抗させることで、水槽の水が減り水面が下がろうとする分、容器の水が自動的に水槽に注がれるというものです。
事前にセットしておけば、容器の水が無くなるまで補充され続ける事になります。
もう一つのメリットは、水の温度を合わせる必要が無いことです。
無いというと語弊がある可能性もありますが、蒸散して失われた水を補充する形で注水されます。よって、注水されるスピードは蒸散する水の量と同じである為、大変ゆっくりとしたスピードとなり、水槽内にあるヒータなどで水温は十分一定に保たれます。
原理自体は非常に単純な為、メカニカルな点はほとんどなく故障するようなものではありません。また容器には、ペットボトルなど、手軽な材料を用いられている為、それほど高価な物ではありません。市販品を購入することも可能ですし、自作されている方々も多くお見えになります。YOUTUBEなどで沢山の作品が紹介されています。
特に大規模な水槽をお持ちの方は、蒸散される水の量も多いことから、市販品での対応が難しくなります。その場合は思い切って、自作されることをおすすめします。
設置される場合、水面の高低差を考えるととともに、給水機の事前テストを十分実施してください。水槽や機材のまわりが水浸しとなり、漏電などの危険性があります。またマンションなどでは、下位階に迷惑をかけて多額の費用が発生するなどのトラブルを耳にします。
十分気をつけて設置してください。
まとめ
水槽の組み上げ方法には、以下の方法がある。
1.容器を使って水槽に直接注水する方法。
2.容器から、水槽に対して、ポンプを使って注水する方法。
3.あらかじめ、容器に新しい水を入れておき、サイホン効果を利用してほぼ自動的に注水する方法
1、2は、水槽の水温に合わせてから注水することが大切。
3は水あわせが不要である。設置には十分テストにより、期待通り動作することを確認すること。