照度と色温度、補助機器の選定!照明の基本
2016/08/20
前回は、LEDと蛍光灯といった光源の違いについて記事を書きました。
今回は、水槽の彩りを決める色温度や水槽の明るさを決める照度についてまとめました。
また、照明を水槽に設置するために欠かせない機器についても記載しました。
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必要な照度
用途により光量を適切に選択しなくてはなりません。
しかし、光量の選択にはある程度の試行錯誤が必要であり、なかなか一回で決められないものです。
照明器具の比較は、lm(ルーメン)で!
光源が出すすべての光の量をlm(ルーメン)で表します。
なかなか馴染みがない単位です。
数字が多ければ多いほどその照明器具は明るいことを示しています。
購入したライトのルーメンがわかれば、水槽をどの程度明るくすることが把握しやすくなります。
ライトを水草の生育に使う
水草は、種類によって必要な光量が決まってきます。
一概に明るいことがよい結果を生むとは限りません。
光量が多すぎるとライト焼けを起こしてしまう危険性があります。
とはいうものの基本的には、水草の光合成を促進させるため熱帯魚水槽よりも明るく水槽を照らす必要があります。
一般的な60cmの水槽の場合、水草の生育には2,000~3,000ルーメン程度の明るさの光源があれば十分でしょう。
蛍光灯では20W2本程度、LEDでは一概にLED何個とはいえませんが20W~30W程度のものが適当でしょう。
LEDで3,000ルーメン程度の明るさがある製品は、限られています。(ADAアクアスカイなど。)
ですので、1,500ルーメン程度の機種を2つ取り付けるなどの工夫が必要です。
なお、LEDを使用される場合には、光の波長が水草の生育に不足しがちです。
購入される場合には、赤色LEDが含まれているか、等、十分注意してください。詳しくは、こちら。
蛍光灯では、生育に必要な波長は含まれているため、水草生育に問題はありません。
最近、「ゼンスイ LED PLUS のストロングホワイト」のように、LEDを使用している製品で水草の生育を考え、必要な波長を含む光を出すものも増えているようです。
ライトを魚の鑑賞に使う
熱帯魚の鑑賞のために使用する光源は、水草水槽に比べ、光源の波長や明るさ等の条件は厳しくありません。
熱帯魚が水槽で鑑賞出来ればよいことから、60cm水槽であれば1,000ルーメン程度の蛍光灯(20W程度)、LED(15W程度)があれば十分です。
蛍光灯は、蛍光管を光らせるために必要な機材が多く形状が大きくなるため、鑑賞用途であればLEDをおすすめします。
色温度
色温度は高いほど青くなり、低いほど赤くなる!
色温度は、K(ケルビン)で表すことが出来ます。
タイトルの通り、色温度は、白色の基準となっていて、高いほど青く見え、低いほど赤く見えます。
(図のKは、参考です。正確な色温度を示したものではありません。WIKIPEDIAより引用)
水槽をきれいに見せるために、高い色温度の照明を!
水槽は、熱帯魚などを飼っていると少し黄ばんでいきます。
もちろん、定期的に水替えなどをしますので、その黄ばみは最小限になっていると思います。
しかし、少しの黄ばみは残ってしまうもの。
そこで、おすすめは高い色温度の照明の設置です。
先ほど色温度が高いと青く見えると書きましたが、
青色は黄色の補色になっていて、この二つの色が合わさると白く見えるのです。
この現象を使っているのが、衣服の洗剤です。
黄ばんでしまった服を白く見せるため、紫外線が当たると青い色を出す蛍光剤(蛍光増白剤)が入っています。この蛍光剤が出す青と服の黄ばみが合わさり、洗濯によって白くなった衣服がより白く見えるというわけです。
そのほかにも白色LEDにも利用されています。こちらは、青LEDが出す光に反応して黄色に光る蛍光剤を入れています。
さて、肝心な色温度ですが、白色にやや青みが入る7,000K程度の高い色温度がおすすめです。
輝く水槽を支える補助機器
水槽に必要な生活のリズム
水槽や魚などに光を与えるときやはり考えておきたいのは、光のリズムです。
太陽が日の出日の入りを模擬した水槽内に生活のリズムが必要です。
そこでおすすめしたいのは、セルフタイマです。
これによって、自動的に時間でライトをON/OFFすることが出来るので、外出中でも水槽には光のリズムを作ることが出来ます。
ただし、定期的にタイマ自身の時間ズレは見てあげてください。
ズレが大きくなってきますと窓から入ってくる日光とタイマがONしている時間が一致しなくなり、
水槽の夜が短くなったり、一日に夜が2回起きてしまったりと光のリズムが正常に作れなくなります。